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少年ハリウッド最終回が素晴らしすぎてもう何も言えない

アニメ・漫画等

もう何も言えないとか言っときながらグダグダ語るのが本エントリな訳だが、とにかくもう、本当に素晴らしかった。
1話からこれまで、時にはイタさに耐えきれなくなりそうになったり、何度も「こいつらクスリやってんのか?」と思ったりしたが、ここまで見てきて本当に良かった。
そもそも自分の青春時代を今思い返せばクスリでもやってたのか?と思うような奇行やおかしなテンションの時も多々あったわけで、青春とはそんなものなのだろう。
18話のようなリアルに「うわぁ…」となる痛々しさも含めて、青春から遠ざかった身から見た彼らは限りなく眩しく輝かしい。
しかしその輝いている瞬間は決して静止しない事を、彼らからもまた青春は過ぎ去り年を取り、果てには死が待っている事を、このアニメは常に示唆しつづけてきた。
時間が過ぎ去るからこそ、光輝く今その一瞬が美しい。年を取らない、永遠の日常を楽しむという選択も出来る「アニメ」という媒体だからこそ、そのテーマが胸に響く。

 

彼らは「アニメ」だが、同時に「実在するアイドル」という設定でもある。
(25話あらすじ*1から考えるに、おそらくこの世界に実在するというよりは違う世界線の原宿に実在するアイドルであり、その姿を時空でつないで観ているという設定なのだろう。ある意味少年ハリウッドはSFなのかもしれない)

実在する彼らの時間は、常に過ぎ去っていく。過ぎ去った時間は過去になり、記憶からも消えていくかもしれない。
だがその時間が在ったという事そのものは永遠に消えない。過ぎ去った瞬間は永遠に過去の、その時点に存在し続ける。(シュンの奇行も永遠に存在し続ける)
22話ラストのモノローグ&セリフが一番ストレートにこれを伝えているが、歌詞やその他のモノローグなどでも何度も表現されてきたこのメッセージは、「アイドル」を描く作品のテーマとしてとてもしっくりくるものだった。
以前ポッドキャストでアイドルに関するこのラジオの特集↓を聞いたのだが、少ハリと重ね合わせて何度も頷いてしまった。

ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル 2/21 サタラボ「史上最高のアイドルは誰だ!?評議会<女性編>」 http://www.tbsradio.jp/utamaru/2015/02/221_5.html

現実の元アイドルがたとえ不祥事を起こしたとしても、今良く分からない路線に走っていたとしても、アイドルとして輝いていた瞬間そのものは永遠に消えないし、確かにそこにあったのだ。
アニメでありながら、去りゆく一瞬の永遠の輝きを映し出した少年ハリウッド。これはもう名作というしかない。

 

こんな風に書くと過去にばかり目を向けた物語だと思われそうだが、「夢の上書き」「永遠に生まれ直せる」といったテーマが同時に存在する事によって、未来に向かう目線もまた描かれている。
そのおかげで、青春ものを見ている時にありがちな「こいつら超楽しそうだけど自分はもうこの中には入っていけないんだよな…」的な寂しさをあまり感じなかった。
実際やり直せるかはまぁともかくカケル君が「僕たちは、永遠に生まれなおせる…」とかポエム呟いてたら自分もなんかやり直せるような気がするじゃん、気だけはするじゃん。青春系アニメを見ていると時折死にたくなる、そういった層に対しても身の置き場が用意されているのが良かった。

 

という事でやっと26話の感想に入る訳だが、これはもうタイトル通りあまり書く事が無い。1話丸々舞台回・音楽番組回、ほぼ丸々ドラマ回と毎度視聴者を驚かせてきた少ハリだが、ここに来て1話丸々ライブ回に驚く人はいないだろう。待っていたものが、ついにやってきたという感じだ。
アイドルとして積み重ねてきた彼らの日々の集大成としてのライブを、いち観客として見られる。これ以上の最終回は無い。
キラの自己紹介を見たときには、かなりこみあげて来るものがあった。「このキラキラがみえますか?」常にその言葉と共についていたエフェクトが、最終回にして初めて何もついていない。いつもハリウッド東京に来ていた観客が見ていたものを、今初めてこちら側の観客も共有しているのだ。いかにも心の中でポエムを言っていそうなカケルの表情を見ても、モノローグは聞こえてこない。
ハリウッド東京で、少年ハリウッドのライブを見ている。最高のライブだった。それ以外もう何の感想もない。

この作品をリアルタイムで追いかけられて本当に良かった。でも後追いでもきっと面白いので、アイドルやアイドルアニメに興味がある人はどうかみんなちょっと見てみてほしい。無くても騙されたと思って見てほしい。
このエントリを最後まで読んだ人が居たと仮定して、その中にファン以外がいるとは思えないのでこんな所で書いたって仕方がない事ではあるのだが。
書かずにはいられない、ということでどうか、人気が出てアニメとしても継続して欲しいと思う次第。アンコール!アンコール!

 

 

*1:「時空のこちら側の皆様しかご覧になれない、時空の向こうのファンの皆様は見る事のできない彼らの姿を1秒でも多くお届けするために、オープニング、エンディング楽曲はございません。」